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公開日 2025.12.18 更新日 2026.01.13

【外壁塗装の相場】見積書チェック時の注意点とは?よくない例も紹介

外壁塗装業者の信頼性は、見積書に表れているといっても過言ではありません。
見積もり内容が適正でなければ、不要な工事や余計な費用が発生するためです。
作業工程ごとの相場価格や、よい見積もりの例を把握しておけば、優良な業者を見極めやすくなります。

本記事では、外壁塗装の見積書でチェックすべき注意点や、項目ごとの費用相場を紹介します。
見積もり金額のシミュレーション結果もまとめていますので、工事を適正価格で依頼したい方は参考にしてください。

外壁塗装の相場を確認する際の注意点|見積もり費用のチェックポイント

外壁塗装業者の見積もり内容が適正かどうかは、以下のポイントを確認すれば分かります。

  • 塗料の種類や商品名が書かれているか
  • 塗装の面積・数量が明示されているか
  • 塗装の面積は妥当な範囲か
  • 足場費用が含まれているか
  • 作業工程ごとに項目が細分化されているか
  • 付帯部の塗装が含まれているか

それぞれ見ていきましょう。

塗料の種類や商品名が書かれているか

外壁塗装に使用する塗料は、樹脂によって以下の6種類に大別されます。

塗料の種類 耐用年数(目安)
アクリル 5年~8年
ウレタン 8年~10年
シリコン 10年~15年
ラジカル制御型 12年~15年
フッ素 15年~20年
無機 20年~25年

さらに、各塗料には複数のグレードがあり、選択する塗料製品によって性能や単価が大きく変わります。
そのため、見積書に具体的な商品名が記載されていない場合、塗料代金が妥当かどうかを判断できません。

見積書のNG例は、以下のとおりです。

内容 数量 単位 単価 金額 備考
外壁塗装 120 2,500 3,000,000 シリコン塗料

「スーパーオーデフレッシュSi(日本ペイント)」のように、商品名を記載してもらいましょう。

塗装の面積・数量が明示されているか

「一式」の表記が繰り返され、具体的な面積や数量が示されていない見積書には注意しましょう。
塗装や補修の範囲は、住宅の実測や建物図面から求めた「外壁面積」によって決まるためです。

見積書に詳細な面積が記されていない場合は、概算で塗装費用を見積もっているおそれがあります。
NG例を見てみましょう。

内容 数量 単位 単価 金額 備考
足場費用 1 150,000
壁面洗浄 1 30,000
シーリング打ち替え 1 150,000
外壁塗装 120 2,500 3,000,000 シリコン塗料

すべての項目において「㎡」や「m」単位で費用が算出されていなければ、価格が適正かどうかを判断できません。
このような見積書を提示された場合は、業者へ算出の根拠を確かめることが大切です。

塗装の面積は妥当な範囲か

塗装面積が「150㎡」「200㎡」などの概数で示されている場合は警戒が必要です。
正確な面積が区切りのよい数字になることは少ないため、余分な費用が含まれているおそれもあります。

外壁面積の概算は「延べ床面積×1.2~1.7」で算出できます。
たとえば30坪住宅の場合、係数を1.2として計算すると、外壁面積は「30坪×3.3×1.2=118.8㎡」です。

住宅の延べ床面積ごとに、外壁面積の目安をまとめました。

延べ床面積 外壁面積の目安 外壁面積の平均値
30坪(99㎡) 118.8㎡〜168.3㎡ 143.6㎡
40坪(132㎡) 158.4㎡〜224.4㎡ 191.4㎡
50坪(165㎡) 198㎡〜280.5㎡ 239.3㎡
60坪(198㎡) 237.6㎡〜336.6㎡ 287.1㎡

業者から提示された見積もり内容が、上表の数値と大きく乖離していないことを確認しましょう。

足場費用が含まれているか

業者によっては、外壁塗装工事に必須の「足場設置・解体」に関する費用が含まれていないこともあります。
足場を無料にすることでお得感をアピールし、契約につなげる手法です。

しかし足場費用は、外壁塗装工事費用の約20%を占めるものです。
足場を無料にすると採算が取れないため、ほかの項目で利益を調整している可能性があります。

なお、足場の単価は1㎡あたり「600円~1,200円」程度が相場です。
30坪住宅における足場費用を、以下の条件で試算してみましょう。

  • 外壁面積:118.8㎡
  • 足場面積:221㎡
足場費用=221㎡×600円~1,200円=13万2,600円~26万5,200円

費用の妥当性を判断しやすくするためにも、足場費用を含めた金額で提案してくれる業者を選びましょう。

作業工程ごとに項目が細分化されているか

費用の発生項目が、工程ごとに明確化されていることを確認しましょう。
「足場費用」「外壁塗装費用」などの大分類だけでなく、以下のように細分化して記載している見積書がベストです。

仮設足場工事 作業内容
仮設足場工事 足場設置
飛散防止ネット
外壁塗装工事 高圧洗浄
養生
下地補強
下塗り
中塗り・上塗り

工程が省略されている場合、費用の内訳だけでなく、工事が適切に実施されるのかどうかも判断しにくくなります。
業者と認識をすり合わせる意味でも、不明瞭な点があれば必ず質問しておきましょう。

付帯部の塗装が含まれているか

付帯部は、雨樋や軒天、雨戸など、外壁・屋根以外の部分を指します。
外壁よりも劣化が進行しやすいため、外壁塗装の際は同時に施工するのが一般的です。

しかし、施工完了後になって初めて、付帯部が塗装されていないことに気づくケースがあります。
これは「一式」表記が多用されている見積もりで起こり得るトラブルです。

後々改めて付帯部のみ塗装を依頼すると、再度足場の設置が必要になり、結果的に余計な費用がかかります。
付帯部を含めずに見積書を出すことで、低価格を演出する業者もあるため注意しましょう。

「当然塗装してくれると思っていた」という認識の齟齬が発生しないよう、契約前に塗装範囲を明確化しておくことが大切です。

外壁塗装の相場を比較|塗料別の見積もりシミュレーション

見積書の妥当性を判断するためには、外壁塗装のおおまかな費用相場を把握しておくことが大切です。
30坪住宅を例にあげ、塗料の種類別に塗装費用をシミュレーションしてみましょう。

  • ケース1. ウレタン塗料で塗装
  • ケース2. シリコン塗料で塗装
  • ケース3. ラジカル制御型塗料で塗装
  • ケース4. フッ素塗料で塗装

それぞれ解説します。

ケース1. ウレタン塗料で塗装

ウレタン塗料は柔軟性に優れており、塗装箇所の材質を選ばず利用できることが特徴です。
ただし耐用年数が「8年~10年」と短いため、現代ではウレタン塗料よりもシリコン塗料のほうが選ばれやすい傾向にあります。

以下の条件をもとに、ウレタン塗料で塗装した際の概算費用を計算してみましょう。

  • 外壁面積:118.8㎡
  • ウレタン塗料の単価:1,700円~2,200円/1㎡
内容 数量 単位 単価相場 金額
外壁塗装
(下塗り)
118.8 600円~
900円
7万1,280円~
10万6,920円
外壁塗装
(中塗り・上塗り)
118.8 1,700円~
2,200円
20万1,960円~
26万1,360円

30坪住宅では、その他の工程(足場・高圧洗浄・下地補強など)で30万円~60万円程度の費用が発生します。
したがって、ウレタン塗料を利用した場合の総工事費用は「約57万円~97万円」が目安となります。

ケース2. シリコン塗料で塗装

シリコン塗料は、外壁塗装工事においてもっともポピュラーな種類です。
耐久性と費用のバランスに優れており、多くの一般住宅で採用されています。

以下の条件で、シリコン塗料を使用した際の概算費用を求めてみましょう。

  • 外壁面積:118.8㎡
  • シリコン塗料の単価:2,300円~3,500円/1㎡
内容 数量 単位 単価相場 金額
外壁塗装(下塗り) 118.8 600円~900円 7万1,280円~10万6,920円
外壁塗装(中塗り・上塗り) 118.8 2,300円~3,500円 27万3,240円~41万5,800円

その他の費用と合算すると、総工事費用の相場は「約65万円~112万円」となります。
塗装料金は、建物の形状や劣化状況などの影響を大きく受けるため、算出結果は1つの目安として参考にしてください。

ケース3. ラジカル制御型塗料で塗装

近年急速に人気が高まっている塗料です。
一般的な塗料よりも耐用年数が長い傾向にありますが、販売の歴史が浅いため、現在も「実績証明の途中段階」であるといえます。

以下の条件をもとに、ラジカル制御型塗料で施工した場合の費用を算出してみましょう。

  • 外壁面積:118.8㎡
  • ラジカル制御型塗料の単価:2,500円~3,500円/1㎡
内容 数量 単位 単価相場 金額
外壁塗装(下塗り) 118.8 600円~900円 7万1,280円~10万6,920円
外壁塗装(中塗り・上塗り) 118.8 2,500円~3,500円 29万7,000円~41万5,800円

その他の費用と合算した結果は、シリコン塗料と同程度の「約67万円~112万円」となりました。

ケース4. フッ素塗料で塗装

耐久性が高く、頻繁なメンテナンスが難しい高層ビルやマンションなどにも利用されている塗料です。
高価格帯の塗料ですが、近年では検討しやすい価格の製品も増加傾向にあります。
塗膜が長持ちするため、長期的に見るとメンテナンス費用の削減につながる可能性があります。

以下の条件で、フッ素塗料を利用した場合の費用をシミュレーションしてみましょう。

  • 外壁面積:118.8㎡
  • フッ素塗料の単価:3,500円~4,800円/1㎡
内容 数量 単位 単価相場 金額
外壁塗装(下塗り) 118.8 600円~900円 7万1,280円~10万6,920円
外壁塗装(中塗り・上塗り) 118.8 3,500円~4,800円 41万5,800円~57万240円

その他の費用と合算すると、総工事費用の目安は「約79万円~128万円」となります。
塗装部分を外壁のみと仮定した試算結果のため、付帯部を含めた塗装費用は10%~30%程度高くなります。

外壁塗装の見積もりを依頼する際の注意点

外壁塗装の見積もり時は、契約を即決するまえに以下のポイントを確認しておきましょう。

  • 「安さ」だけで判断しない
  • 丁寧な現地調査を行う業者を選ぶ
  • 決定事項や保証内容を書面で残してもらう

詳細を解説します。

「安さ」だけで判断しない

業者選びの最優先事項を「見積もり金額の安さ」とするのは危険です。
極端な価格の安さには、以下のような理由があります。

価格崩壊の背景 具体例
材料費の削減
  • 低品質な塗料を使用している
  • 規定の塗布量を順守していない
  • 下地補強を簡略化している
人件費の削減
  • 乾燥時間を待たず次の工程へ進んでいる
  • 技術力が未熟な作業員を配置している
  • 養生作業を丁寧に行わない
見積もり上の演出
  • 付帯部の塗装を含めていない
  • 施工後に追加費用を請求する

適正な手順で品質の高いサービスを提供している業者の場合、相場から大きく乖離した安値になることはありません。
施工後に後悔しないためにも、価格以外の判断基準を持つことが大切です。

丁寧な現地調査を行う業者を選ぶ

外壁塗装業者は、事前に行う現地調査の結果をもとに見積もりを作成します。
現地調査でチェックする内容や目的は、以下のとおりです。

確認項目 目的
工事場所の確認
  • 足場の設置箇所を定める
  • 塗装面積を算出する
  • 養生すべき箇所を特定する
建物の劣化状況
  • 補修すべき箇所や内容を検討する
  • 最適な塗料を選定する
依頼者の要望
  • 施主の理想を実現するために塗装のシミュレーションを行う
  • 予算内に収める塗装プランを検討する

このような項目を丁寧に確認する業者は、根拠のある見積もりを提案してくれる傾向にあります。
費用面だけでなく、現地調査時の対応もチェックして、業者の信頼性を見極めましょう。

関連記事:失敗しない外壁塗装業者の選び方6選|悪徳業者の見分け方も解説

決定事項や保証内容を書面で残してもらう

通常、打ち合わせの担当者と塗装工事の作業員は異なります。
関係者間の認識の相違を防ぐために、事前の打ち合わせで決定した内容は書面で残してもらいましょう。

さらに、業者が設けている「施工保証」も、口約束ではなく保証書で受け取ることをおすすめします。
高品質なサービスを提供している業者の場合、依頼者側から要求せずとも不安を解消するよう努めてくれます。

なお、質問しても不明点が解決できない場合や、懸念が残る際には、契約書にサインしないことが大切です。
業者に手間を取らせたことに対し、遠慮する必要はありません。
後悔のないよう、十分に比較検討したうえで依頼先を選びましょう。

外壁塗装の相場・見積もりに関してよくある質問

外壁塗装を検討している方から、よく寄せられる質問事項をまとめました。

  • 外壁塗装の見積もりは何社に依頼すべき?
  • 外壁塗装の見積もりにかかる時間は?
  • 築20年で外壁塗装していないのは危険?費用は高額になる?

回答を見ていきましょう。

外壁塗装の見積もりは何社に依頼すべき?

見積もりを取得する際は、2~3社以上の外壁塗装業者に現地調査を依頼するのがおすすめです。
1社のみの見積もりでは、内容の妥当性や相場感を把握しにくく、業者の対応力も比較できません。
相見積もりを取得することで、業者間に競争が生まれ、より有利な条件を引き出しやすくなります。

見積もりを依頼する際のポイントは、以下のとおりです。

  • すべての業者に同じ条件を提示する
  • 相見積もりである旨を各社に伝える

少なくとも、施工を検討している箇所(外壁・屋根・ベランダなど)と、希望の塗料をあらかじめ決めておきましょう。

外壁塗装の見積もりにかかる時間は?

見積もりにかかる時間は、以下の3種類があります。

時間の種類 目安
現地調査の時間 1時間〜2時間程度
見積もり作成にかかる時間 現地調査後1日〜1週間程度
見積もりの説明に必要な時間 1時間〜2時間程度

したがって、現地調査とは別日に見積もりの提案を受ける流れが一般的です。
中には現地調査当日に見積もりを出す業者も存在しますが、正確性の高い費用を算出するには一定の時間を要します。

そのため当日に得られた見積もりは、あくまで概算であることに注意が必要です。

築20年で外壁塗装していないのは危険?費用は高額になる?

外壁塗装の耐用年数は、もっとも流通しているシリコン塗料を使用したケースで10年~15年程度です。
そのため、築20年で一度もメンテナンスを行っていない場合、塗膜の劣化が進行していると考えられます。

塗膜が劣化して外壁材が露出すると、雨風にさらされた部分にヒビ割れや亀裂が生じやすくなります。
隙間から雨水が浸入すれば、雨漏りや構造体の腐食にもつながりかねません。

塗膜が劣化し始めた段階で早期に対処できれば、軽微な修繕や塗装のみで済むケースが大半です。
しかし、外壁材や構造体まで被害が及ぶと大規模な修繕工事が必要になり、修理費用も跳ね上がります。

長期的な視点でコストを削減するには、定期的な点検と早期の対処が欠かせません。
まずは信頼できる業者を見つけ、現地調査・住宅診断を依頼しましょう。

まとめ:外壁塗装の相場から適正価格を見極めよう

外壁塗装を依頼する際は、項目ごとの適正な価格を把握したうえで、複数社の見積もりを比較することが大切です。
見積書の緻密さとともに、現地調査時の対応力もチェックして信頼できる業者を選びましょう。

埼玉県で外壁塗装を検討している方は、マルケイホームへご相談ください。
お客様の満足を第一に考え、初めての方でも安心してご利用いただけるサービスを提供しています。

施工内容や見積もりに関する質問は、専用のオンラインフォームから24時間受付可能です。
専門のスタッフが迅速に回答しますので、ささいな質問もご遠慮なくお問い合わせください。

この記事の監修者

監修者の写真

三沢 健太

株式会社マルケイホーム 代表

《プロフィール》

埼玉県川越市の外壁塗装・屋根塗装専門店「株式会社マルケイホーム」代表。戸建て住宅の外壁・屋根リフォームに特化し、劣化診断から塗料選定、施工管理まで一貫して対応してきた経験を持つ。
外装リフォームで失敗しないためのポイントや、耐久性・コストを踏まえた適切な工事内容の判断に詳しく、本記事ではその専門知識にもとづき内容の妥当性をチェックしている。