
外壁塗装工事は、単に塗料を塗るだけではありません。
美観を保ち、住宅の耐久性を向上させるためには、足場の設置や壁面洗浄など、さまざまな工程を経る必要があります。
各工程の詳細を把握しておけば、作業の必要性を理解でき、施主側のスケジュールも調整しやすくなるでしょう。
本記事では、外壁塗装の流れを10の工程に分け、それぞれの内容やかかる日数を詳しく解説します。
工事期間中の生活のポイントもまとめていますので、外壁塗装工事の予定がある方は参考にしてください。
外壁塗装を初めて依頼するときは「問題なく工事が行われているのか」「普段どおり生活できるのか」と不安を感じる方もいます。
ここでは、外壁塗装の流れを把握するために、以下10工程の内容を詳しく見ていきましょう。
それぞれ解説します。
外壁塗装工事の契約前に、少なくとも1回は打ち合わせの機会があります。
「仕上がりがイメージと違う」といったトラブルは多いため、事前に業者と認識をすり合わせておくことが大切です。
塗料を決める際は、色合いだけでなく「ツヤ」も、カラーシミュレーションで慎重に確認することをおすすめします。
ツヤがあるほど耐用年数が長くなりやすい一方で、直射日光によってまぶしく見えたり、派手に見えたりするおそれがあります。
外壁材との相性も考慮する必要があるため、業者に希望を伝えたうえで綿密に打ち合わせを行いましょう。
なお、打ち合わせ内容は書面で残してもらい、関係者間のコミュニケーションの齟齬を防ぐことが重要です。
外壁塗装工事の開始前に、近隣住民への挨拶回りを行います。
工事中は、塗装業者の出入りによって騒がしさを感じたり、塗料の臭いが気になったりする方も少なくありません。
トラブルを防ぐためには、事前に以下の内容を伝え、理解を得ておくことが大切です。
通常、業者側が粗品を用意して挨拶回りをしてくれますが、関係性を築いている住民には自身でも声をかけておくとよいでしょう。
業者は着工前日までに挨拶を済ませるため、その際に同行するか、事前に自身のみで訪問するのが一般的です。
プランターや物干し竿など、塗装作業や足場設置の障害になり得るものがあれば事前に移動させます。
トラブルを防ぐためにも、丁重に扱ってほしいものがあれば事前に伝えておくと安心です。
続いて、足場と飛散防止ネットを家全体の壁面に沿う形で設置します。
足場はハンマーで組み立てるため、大きな叩く音がするのは避けられません。
騒音に懸念がある場合は、事前に作業日や時間帯を確認しておきましょう。
なお、足場の組み立てには専門資格が必要なため、塗装業者とは別に、足場の専門業者が作業を担当することもあります。
足場を設置したのち、外壁の汚れや剥がれた塗膜などを取り除くために高圧洗浄を行います。
ホコリや古い塗膜が残ったまま新たな塗料を塗り重ねると、塗装の耐久性が大きく低下するためです。
劣化した塗膜は、そのまま剥がれ落ちるのではなく、徐々に粉化(チョーキング)していきます。
チョーキング現象が発生している塗膜は粘着力がないため、十分に取り除いておかないと新しい塗料が数年足らずで剥がれてしまいます。
外壁塗装における高圧洗浄は、汚れを落とすだけでなく、古い塗膜を削り落とすための極めて重要な工程です。
数万円規模の料金は発生しますが、塗装の寿命を延ばすうえで欠かせない費用であることを押さえておきましょう。
壁面洗浄を終えたら、少なくとも24時間以上乾燥させたのち下地処理を行います。
外壁に水分が残っていると、塗料の密着性が悪くなり、剥がれや膨れの原因となるためです。
外壁の材質によっては、48時間以上のインターバルを取る場合もあります。
外壁が十分に乾燥したことを確認できたら、ヒビ割れの補修や、シーリングの補充・打ち替えなどの作業を進めます。
破損箇所を放置して塗装すると雨漏りが発生しやすくなるため、丁寧な補修が欠かせません。
外壁の劣化度合いや現場の状況によって作業時間は変動するものの、2人~3人で数日間を要することもあります。
開口部や床など、塗料が付着してはならない部分をビニールで塞ぐ作業です。
塗装する外壁との境界部を丁寧に養生することで、塗装が美しく仕上がります。
養生が必要な範囲は、塗料の付着が予想される以下のような箇所です。
養生部分を期間中に使用する予定がある場合は、事前に業者へ知らせておきましょう。
窓を開閉したり、車を使ったりできるよう養生を工夫してくれることもあります。
外壁塗装の土台となる下塗りには、おもに以下のような役割があります。
通常、外壁塗装は下塗り・中塗り・上塗りの3回で仕上げますが、築古の住宅では下塗りを2回行うこともあります。
見た目を美しく仕上げることはもちろん、塗装の耐久性を確保するためにも、下塗りは欠かせません。
なお、「下塗り不要」とされる塗料を使う場合は、下塗り塗料を別に用意せず、同じ塗料を3回重ね塗りするのが一般的です。
仕上げ用の塗料を塗る工程です。
中塗り・上塗りの2回に分けて塗装することで、塗膜の厚みが確保され、耐久性や機能性が高まります。
一度に厚く塗ってしまうと乾燥不足やヒビ割れを招くため、各塗料製品では1回あたりの塗布量が定められています。
中には1回塗りで仕上がる塗料も存在しますが、高層建築などの作業を想定した製品であり、一般住宅で採用されるケースは稀です。
仕上げ塗装を1回だけで済ませようとする業者には注意しましょう。
関連記事:【施工事例16選】外壁塗装をおしゃれに仕上げるための色選びや配色を紹介
外壁と付帯部(雨樋・軒天など)の塗装を終えたのち、職人が最終チェックを行う段階です。
以下のような項目を確認し、是正箇所を修正します。
業者によっては、施工管理者によるダブルチェックが行われることもあります。
依頼者も立ち会いを求められるため、仕上がりを細かく確認しましょう。
不備を発見したらその場で業者に伝え、是正箇所を一緒に確認することが大切です。
検査が終わると足場が解体されるため、後々の修正が困難になる場合もあります。
少しでも気になる箇所があれば、遠慮なく質問しておきましょう。
検査と是正が完了すると、足場が解体されます。
組み立て時と同様、ハンマーで金属を叩く音が鳴るため、あらかじめ作業時間を確認しておくと安心です。
周辺の清掃を行い、移動していた備品をもとの位置に戻したら、全工程が完了です。
引き渡しと同時に施工内容の説明を受け、請求書を受け取りましょう。
外壁塗装にかかる日数は、戸建ての場合で10日~14日程度です。
外壁塗装の流れに合わせ、要する日数や時間の目安をまとめました。
外壁塗装の流れ
| 外壁塗装の流れ | かかる日数・時間 | 工事工程 |
|---|---|---|
| 事前の打ち合わせ |
|
工事10日〜1週間前 |
| 近隣住民への挨拶 | 1日(1時間程度) | 工事前日まで |
| 足場設置 | 1日 | 工事1日目 |
| 壁面洗浄 | 1日 | 工事1日目 |
| 乾燥・下地処理 | 1日〜2日 | 工事2日目 |
| 養生作業 | 1日 | 工事3日目〜4日目 |
| 外壁塗装(下塗り) | 3日〜4日 | 工事5日目 |
| 外壁塗装(中塗り・上塗り) | 1日〜2日(是正箇所の数によって変動) | 工事6日目〜9日目 |
| 仕上げ・最終検査 | 1日〜2日(是正箇所の数によって変動) | 工事10日目〜11日目 |
| 足場解体 | ー | 工事10日目〜12日目 |
| 引き渡し | ー | 工事10日目〜12日目 |
それぞれの工事工程にかかる日数は、あくまで目安です。
塗装面積や外壁の劣化状況、天候などの要因によって、期間が長引くこともあります。
外壁塗装期間中は、少なからず生活に変化が生じます。
ここでは、トラブルなく日々を過ごすためのポイントを見ていきましょう。
それぞれ解説します。
外壁塗装の期間中、留守にしていても問題なく工事は進行します。
仕事や家庭の事情により終日不在でも、工事箇所は家の外に限定されるため支障はありません。
ただし、以下のタイミングでは施主の立ち会いが求められます。
不在にしがちな家庭の場合、当日の作業内容をメールやLINEで報告してくれる業者も存在します。
事前打ち合わせの段階で、在宅できない日が多い旨を伝え、連絡手段を確認しておきましょう。
外壁塗装業者は、足場やベランダに登って作業します。
カーテンを開けていると室内の様子が丸見えになるため、期間中は基本的に閉めておきましょう。
太陽光を入れるために、工事の時間帯を避けて開けることは問題ありません。
なお、窓を開けたい場合は、事前に伝えておくことで養生を工夫してくれる可能性があります。
しかし、塗料の臭いが入り込んだり、作業に支障が生じたりするおそれがあるため、必要最低限の開閉に留めておくのが安全です。
施主の立ち会い日や、カーテンを開けられる時間帯を把握するために、業者から「工事工程表」をもらいましょう。
いつ・どのような工事をするのかが具体的に記載されており、生活のスケジュールを立てやすくなります。
とくに足場設置・解体や壁面洗浄の工程では騒音が発生しやすいため、近隣住民への配慮が必要です。
なお、天候不良などでスケジュールに大幅なズレが生じた場合、業者は工程表を修正します。
工程表の変更があった際は修正版を共有してもらえるよう、事前に伝えておきましょう。
外壁塗装期間中は、空き巣の被害に遭いやすくなります。
足場によって上階への侵入が容易になるだけでなく、養生や飛散防止シートによって不審者の動向が見えにくくなるためです。
小窓やトイレの窓などはカギの閉め忘れが発生しやすいため、必要以上に開閉しないことをおすすめします。
なお、塗装業界には以下のような防犯設備があります。
| 設備 | 詳細 |
|---|---|
| 防犯パネル | 足場やベランダなどに設置する、乗り越えにくい高さのパネル |
| 目隠しシート | 建物内部を見えにくくし、侵入を躊躇させる飛散防止ネット |
| 忍び返し | 登りやすい箇所に設置する鋭利な金属 |
業者に防犯面の相談をしておけば、このような設備をオプションとして提案してくれることがあります。
ここでは、外壁塗装を依頼するまえに知っておくべき注意点をまとめました。
これから業者を探す方や、打ち合わせを控えている方は参考にしてください。
作業工程ごとに写真を撮影してもらい、手順や進捗を確認しましょう。
とくに高所の作業では、適切な施工が行われているかを目視できません。
手抜き工事を防ぐ意味でも、メールやLINEで当日の作業写真を送信してもらうと安心です。
中には、毎日の作業工程を写真に残し、施工完了時にアルバムにして渡してくれる業者も存在します。
事前の打ち合わせの際に「作業中の写真撮影をお願いしたい」と伝えることは、業者の対応力や信頼性を判断するうえでも有効です。
外壁塗装は、雨や雪の影響を大きく受ける工事です。
梅雨時期や冬場は、降水・降雪によって作業がストップするだけでなく、以下のようなデメリットがあります。
| 時期 | 外壁塗装するデメリット |
|---|---|
| 梅雨 |
|
| 冬場 |
|
一方で、多くの人が避ける時期だからこそ、工事費用が割安になる可能性があります。
業者の予約も比較的取りやすいため、じっくり相談して決断したい方にはおすすめの時期です。
通常よりも工期が長くなるリスクを許容できる場合は、梅雨時期や冬場などの閑散期を狙うことも検討しましょう。
建物の劣化状況や天候不良によって工期が延びることはありますが、大幅に短縮することは難しいでしょう。
各工程にかかる時間には、それぞれ理由があるためです。
たとえば壁面洗浄後の乾燥には、少なくとも24時間かかります。
下塗り後、当日のうちに中塗りへと進むこともできません。
無理に工程期間を短縮しようとすると、塗料の性能を十分に発揮できず、結果的に耐久性が下がってしまいます。
満足度の高い施工を実現するには、最低でも10日~14日程度の日数を見込んでおきましょう。
外壁塗装の流れを細かく覚える必要はありませんが、概要を把握しておくと生活の予定を立てやすくなります。
施工の満足度を高めるためにも、業者への見積もりは早めに依頼し、スケジュールに余裕を持って打ち合わせを行いましょう。
埼玉県で外壁塗装を予定している方は、マルケイホームを検討してみてください。
優れた技術と豊富な経験を持つ職人が、一貫した自社施工でサービスを提供しています。
工事にかかる日数や施工内容など、ご不明点はなんでもお問い合わせください。
専用フォームからいただいたすべてのご質問に、専門知識を持つスタッフが迅速かつ丁寧に対応します。
この記事の監修者

三沢 健太
株式会社マルケイホーム 代表
《プロフィール》
埼玉県川越市の外壁塗装・屋根塗装専門店「株式会社マルケイホーム」代表。戸建て住宅の外壁・屋根リフォームに特化し、劣化診断から塗料選定、施工管理まで一貫して対応してきた経験を持つ。
外装リフォームで失敗しないためのポイントや、耐久性・コストを踏まえた適切な工事内容の判断に詳しく、本記事ではその専門知識にもとづき内容の妥当性をチェックしている。